時計鑑定士とは

「時計鑑定士?そんな資格があるの?」と思った方も、少なくないのではないでしょうか。結論から言いますと「ありません」。時計修理技能士ならありますが。「時計鑑定士」という正式な資格名は存在しないのです。もちろん国や自治体が認めてくれるための公的試験もありません。ですが実際に、時計鑑定士と呼ばれたり名乗ったりしている人は存在します。もちろん詐欺師なんかではありません。ブランド品買取ショップや質店など古物営業の分野で、ブランド時計を真贋判定が業務内容の人のことなのです。むしろ詐欺師を撃退する側なのです。今の時代には「時間なんて携帯やスマホで見られるじゃないか。時計なんかいらないよ」という人も増えているとか。実用品としてはそうかもしれません。しかし、それでもブランド品の時計は経済的ステータスの証。特に男性にとって、時間を見るふりをして高級品をさりげなく誇示する貴重なアイテムです。日本の景気が上向いたと言われて久しい時代、まだまだ高級ブランド品の需要は絶えません。そして高級品あるところ偽物あり。鑑定士の活躍の場は当分なくなることはなさそうです。さて「時計鑑定士」とこのコラムでは呼んでますが、実際のところ宝石や他ブランドの鑑定士を兼ねている人が少なくありません。ブランド品鑑定士、コンシェルジュなど職場によって様々な呼び方をしているようです。では、時計鑑定士とはどうやってなるものなのでしょうか。1つの方法は「深く」つまり時計の専門家として眼力を鍛えることです。時計には時計修理技能士という立派な公的資格があり、これがあると時計専門店に就職しやすくなります。実際、時計鑑定士と呼ばれる人にはこの資格を持っている人がいます。ただしこの資格は受験するための実務経験が定められており、最上位の特級になろうと思えば12年もの実務経験が必要なのです。ですがブランド品というより時計そのものが好き、機械いじりが好きという人ならばこの目指し方は有りでしょう。もう1つの方法は「広く」つまりブランド品全般の鑑定士を目指していくスタイルです。ネットの求人では、必要なスキルは自社で習得させる前提で未経験者から募集している例も見られます。年齢と求人傾向も、より若く、より多くなっています。前者は時計専門、ただし鑑定に限らず修理もできる専門家。後者は修理はできないにしても時計以外も幅広く扱えると、それぞれメリットとデメリットがあります。ですがいずれも、やりがいのある仕事と言えるでしょう。


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